一手千両―なにわ堂島米合戦
著者の作品は,上から目線ではなく,その時代を生きている人が地べたで生活する,その人の目線で描かれていることが好きです。今回は世界初の先物取引市場,堂島米相場が舞台です。期待しながら読みましたが,うーん思ったほどではないと感じました。 友人の死の謎を米相場の仕組みの解説を絡めながら,主人公の相場師が解き明かしていきます。米相場の仕組みはよくわかったのですが,題材が難しすぎて,主人公に都合良く事態が進むように物語が展開してしまいます。最後にどんでん返しもありますが,これまでの作品ような重厚さが読後感にありませんでした。
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