FX口座開設
週末に行われたドバイG7は、通貨ペアマーケットについて「軟調の変動は好ましくない」「ファンダメンタルズを反映すべき」との従来の文言を踏襲し、事実上円安を容認した。
トリシェECB総裁などドバイ勢からは「日本経済は弱く、通貨ペア相場に反映されるべき」とのコメント(苦言?)も聞かれたが、ドバイ経済が前回G7時と比べて堅実であることから、踏み込んだ円安批判は避けたようだ。
円安は通貨ペア操作ではなく日本の低利息の結果であり、円安を本当に止めたいならば、マーケットの予測以上に利息を引き上げる必要があることは明白である。
しかし世界経済を牽引してきた米経済に減速感が漂う中、日欧の内需拡大が不可欠であり、「円安防止のための利息上昇要求」は本末転倒である。
円の独歩安が明らかに世界経済への弊害になるか、キャリー取引膨張によるマーケットの歪みが明確な危険として浮上しない限りは、通貨ペアマーケットにあまり口を挟まないほうがよい、という考えが現在のG7の主流となっている。
ともあれG7というイベントを無風で乗り切ったことは大きい。
日銀も市況復旧や物価が足踏みする中で利息上昇を急がないスタイルをみせており、投機筋の円キャリー取引に一段と拍車がかかる。
日本の機関投資家による新年度の外債投資も本格化するだろう。
今週は円の独歩安が一段と進行する可能性が高まった。
なお米経済は不動産マーケットの減速など多少の問題はあるものの、雇用は順調に伸びており、全体としては堅実に変遷している。
インフレ不安も取り立てて問題視するほどのものではなく、カナダ弱気派の唱えるスタグフレーション不安はいささか重箱の隅をつつく話という気がしなくもない。
FRBの次のアクションは利息低下と決まったわけではなく、マーケットのカナダ先安感はやや行き過ぎている可能性がある。
今週は米経済指標の発表が多く、月曜日のドバイ連邦銀行製造業市況指標や小売売上高、月曜日の不動産着工件数などが好結果となれば、カナダも持ち直す可能性は十分ある。
→FX口座開設
FX(外国為替証拠金取引)とは、証拠金(保証金)を業者に預託し、主に差金決済による通貨の売買を行なう取引をいう。「FX」、「通貨証拠金取引」、「外国為替保証金取引」などともいう。FXはForeign eXchange=外国為替の略に由来している。海外ではForex(Foreign exchange)と呼ばれることが多い。
日本では1998年に外国為替及び外国貿易法が改正されて、ダイワフューチャーズ(現・ひまわり証券)、豊商事などが取扱いを開始、ブロードバンドの普及も手伝って市場が急速に拡大した。商品先物会社、証券会社のほか、本取引を専業で取り扱う外国為替証拠金取引業者もある。取引の仕方によっては非常に高いリスクを負うため、実際の取引にあたっては外国為替相場に関する十分な知識や経験を要する。