日・米・英「諜報機関」の太平洋戦争
日米英三国それぞれの諜報機関のスパイ戦の記録を期待して購入したが、 英国の情報機関活動史と言ってよい内容である(著者は英国大学教授)。 インド・東南アジアなどの英国植民地や中国・タイにおける対日情報戦、 連合国としての協力関係にある米国との主導権争いも詳しく記されている。 日本の諜報活動を「行動パターンが素人風」「方法面で未熟」と評しており、 具体的にどう素人風で未熟なのかスパイ物ファンとしては読んでみたかった。 開戦直前のタイには旅行者を装った約1000人中野学校出身が大っぴらに 諜報活動をしていたとあるが41年にそれだけの卒業生がいたのか疑問に思えた。 インド方面の作戦や工作は太平洋戦争のオマケぐらいに思っていたが、 中東からインド・インドシナ・香港を支配下に置いていた英国が 植民地の保持・伸張のためにどう戦ったかを知る事ができる。 原題は『Intelligence and the War against Japan: Britain, America and the Politics of Secret Service』(本書は約2/3の抄訳)
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